Raz-kidsって?
英語圏の小学校等でリーディング副教材として使われているオンライン型図書システムです。
英語圏の小学校では、先生が契約し、1アカウントにつき36人(家庭)まで配布して使用できるシステムです。
日本では英語教室などで使われているパターン、
個人で契約し、ご兄弟などご家庭で利用するパターン、
ネットワークを探し、参加させてもらう共同利用のパターン
(※近年ではネットでの募集は禁止されているようです。)、
友人を集め、どなたかが契約者となり、共同利用するパターンなどがあります。
費用は?
Raz-Kids年間ライセンスは契約者1アカウント110ドル程。
英語圏の先生が契約し、36人の生徒に割り当てます。
Raz-kidsには他のプランもあり、概要・費用は以下の通りです。
- Raz-Plus(3000冊以上。印刷も可能。Raz-Kidsで自分のレベルを読み切ってもっと読みたい人向け。
$209.95 - Reading A-Z
(1500冊ほど。読書に特化した印刷して読むプログラム)
$115.45 - Science A-Z
(科学と識字能力を融合させた受賞歴のあるカリキュラム)
$104.95 - Vocabulary A-Z
(K-5のデジタルワードリスト、語彙を学ぶためのワークシート)
$69.95 - Head sprout
(オンラインで行う初級のリーディング読書(フォニックス含む)プログラム)
$209.95 - Writing A-Z
(オンライン上でライティングを学びたい人向け)
$89.95 - ELL Edition
(Raz-Plusを購入した方で、さらに多読だけでなく、オンラインで簡単な単語や日常会話なども学習したい人向け)
$63.00
共同利用する場合は、上記の費用を人数で割って使用します。
Raz-Kidsで出来ること
まず入ってみるなら、Raz-kidsがオススメです。
400冊以上の本を読むことが出来ます。 (その上のプランRaz-Plusでは3,000冊以上)
aa,A,B,C……….Z,Z1,Z2の29レベルに別れています。
レベルごとの文字数はこんな感じで増えてゆきます。
aa=16-32words
A=27-48
B=20-57
C=43-78
D=59-132
E=72-134
F=90-183
G=137-250
H=162-273
I=240-345
J=256-470
K=268-910
…
こんな感じで、読み上げ機能がついており、今読んでいる単語にマーカーが表示され、どのワードを読んでいるのか確認しながら読むことが出来ます。
読み上げ機能のほかに、自分で読む機能もあります。
一冊読み終わると、だいたい200ポイントほどもらえ、ポイントが貯められます。
貯めたポイントは、Raz-Kidsのキャラクターの洋服を買ったり、部屋のカスタマイズができたりできるので、それをモチベーションに読書ができたりします。
我が家は男の子なので、特に問題はありませんが、ちょっとキャラクターが男の子よりというか、日本に馴染みのないキャラクターかも。
長男は途中からポイントをたくさん貯めることを目標にし始めました。今では初期にポイントを使ったことさえ惜しむほどですが、総合点は総合点で表示されていますので、問題ありません。
お金も貯金派…かな?
本の種類
sight words的なもの、生物・物語・コミュニケーション・ノンフィクションの本まで、幅広く多様で、写真絵本も混ざっています。
少しづつノンフィクションも増えていき、JやKあたりになるとオバマさんやイチローの本などもありました。
本を読んだ後、クイズが出されます。
質問は5問ほど。これがなかなか、しっかり読み込まないと回答できないような内容でできています。
全問正解しないと「Super!」にならないようです。
音声を録音してチェック出来ます。
音声を録音して自分で聞くことができます。子どもに録音してもらい、後で、もしくは録音したら親や先生が確認出来ます。
タブレットやスマホで読むことが出来る。
アプリをダウンロードして利用します。我が家はKindleFire 7で読んでいますが、しっかりダウンロードできました。
わたしのIphoneにも入れていますが、ほとんどタブレットで読んでいます。
ウィークリーレポートが届くよう設定出来ます。
親のメールを先生に送り登録してもらい、親側で設定すると、毎週ウィークリーレポートが届きます。
読んだ日にち、読んだ本、取り組んだアクティビティが記載されたものが届きます。
我が家はこのWeekly Reportを毎回チェックして、週に一度多読ファイルに書き込んでいます。
契約者側(先生側)で出来ること
みんなの進捗を管理することが出来ます。
誰がどのくらいの頻度で読んでいて、何冊読み、ポイントはどれほどで、クイズの正答率がどれほどか、等が分かります。
ポイントを送れます。
頑張っている生徒に、ボーナスポイントを送ることが出来ます。
宿題を出すことが出来ます。
生徒の進捗に合わせて宿題を出すことが出来ます。
ワークシートを出力することが出来ます。
ウェブサイトに上がっている本の紹介部分にワークシートがあり、授業で使った本のワークが出来るようになっています。全部の本についている訳ではありませんが、Raz-kidsではほとんどの本にワークシートがついていました。
録音した音声を聞くことが出来ます。
ネイティブの学校では、生徒が音声録音をし、先生側で確認する、といった宿題を出したりするようです。
日本のように親が音読を聞くことで、先生の手間は減りますが、Raz-kidsのように録音できるシステムは、先生側でも確実に能力や進捗を確認することができます。
合理的でいいよなあ…なんて思ったり(余談)。
Raz-kidsのメリット
英語の絵本をとにかくたくさん読むことが出来ます!
おうち英語をするにあたり、大きな問題の一つは、本の費用。
英語絵本(例えばLeveled Readerなど)一冊当たり500円そこそこのものからあり、決して高くはありませんが、多読となるとたくさんの本が必要です。
レベル3までに300万語を目指しましょう、という本もあります。
まだ低レベルだと一冊ごとの文字数も多くありません。それこそ50語前後。
そうすると、おのずと読む冊数を増やしていくことになります。
公営の図書館で英語の本を取り揃えている図書館はまだまだ多くありません。
結局おうち英語の場合、家庭で本を取り揃えることになり、どれくらい本にお金をかけられるかがネックとなってきますが、Raz-kidsで400冊以上、Raz-Plusなら3,000冊以上、大量の本を読むことが可能です!
レベルに合わせた読書習慣を付けていくことが出来ます。
レベルaaから、A. B. C. D. …X. Y. Z. Z1. Z2.と29レベルに分類されています。
各レベルと年齢、Lexile指数(読みやすさのレベル)などはこんな感じ。
Lexile指数は、amazon等でも採用されています。
友人を集めれば、一年の契約料が安くすみます。
オンラインの図書アプリも増えてきましたが、殆どが月額費用がかかります。
36人まで1アカウントで使うことができるので、呼びかけている人を探すか、もしくはホストになって人を集めれば、たくさんの本を格安で読めます。
学校で使われている副教材なので、教育的にもよい内容です。
ネイティブの学校で副教材として使われているだけあって、内容はとても多岐に渡っていますし、教育的にも考えられたものばかりです。
デメリットについても少し。
ネットでの呼びかけが禁止されている。
以前は可能でしたが、近年になって、ネットで声がけしてはいけないことになったようです。自分で友人に声をかける、英語教室で導入されていたり、口コミをたどってみたりしてみるといいかもしれません。
漫画の様な面白みより教科書的なものが多いため、興味は別れる所かも。
我が家の子どもたちはORTが大好きで、もっともっと読みたい!となりますが、Raz-kidsは教科書的だからなのか、最後の問題が難しいのか、レベルが上がってきて特に向き合うのが難しくなってきました。
内容については、興味深く読んでおり、新しく発見することもたくさんあるようです。
親としてみる分には、本の種類も多岐にわたり、いろんなことを知ることができるのでいいのですが。
ホストが英語のプロではないと、生徒はアドバイスがもらえない。
呼びかける側が英語の先生の場合、定期的にしっかり音読をチェックしてくれたり、アドバイスや声がけしてくれたりする場合があります。
子どものやる気が常に一定とは限りません。
やる気が落ちてきたとき、ポイント・アバター・先生のコメント・親からのご褒美などなんでも、やる気を持ち上げてあげる選択肢が多ければ、困ったときに立ち止まらなくて済むかもしれませんね。
その分高くなるとは思いますが…
我が家の場合、英語の先生ではない私がホスト役を務めているため、音声チェックやアドバイスは一切していません。
割り切って使用すれば、何も問題はありません!^ ^
海外のシステムなので、登録や支払いはもちろん英語
当たり前ではありますが、先生役の方は、ネットで先に支払いを済ませ一年契約をしないといけません。
Paypalが使えます。
登録完了したら、生徒と保護者の登録をして、割り振り、連絡のやり取りなど発生します。
簡単な契約の流れ
1.契約者(先生役の方)の方が年間契約をします。
サイトから契約出来ます。クレジットカード、PAYPALが使えます。
2.契約者(先生役の方)のアカウントを作成します。
先生はサイトからワークシートなど出力できたり、音声を聞く等で来ます。
先生もアプリから入室でき、生徒の進捗を見てポイントの付与などを行います。
3.一人一人の生徒情報を入力していきます。
生徒の氏名、ID、人数分の生徒にパスワードアイコンを割り当て(生徒は先生に指定されたアイコンを2つ選ぶことで入室出来ます)、生徒のレベルに合わせた初期レベルの設定、保護者のメール情報を入力します。
4.保護者にメールが届く
確認メールが届き、使用できるようになります。
メールを受け取る設定にすると、週に一度生徒が読んだ本のWEEKLY REPORTが届きます。
5.生徒側でアプリをダウンロードします。
使用するタブレットやスマホ、パソコンにダウンロードし、先生のボタンを押して開きます。
長男の進捗
毎日2冊をタスクとしています。4月から初めて現在2ヶ月半。
まずはRaz-kidsで様子を見て…と思ってRaz-kidsにしました。
長男はレベルDになり、クイズが難しくてなかなかクリアせず、2冊が辛くなってきている感じがあります。
同じレベルの本はもう読み終わってしまったのですが、もっと同じレベルの本をたくさん読んでもらいたいところ。
5行ぐらいのものはちょっと長く感じていたのか抵抗がありましたが、読めることは嬉しいようです。
少しづつ上のレベルに上がることも大事なので、Raz-Plusを申し込むか、ほかの多読システムを導入するか、考えどころです。
我が家は友人に声をかけメンバーを募りやり始めたので、年間500円強。人数が集まれば、良質なデジタルライブラリーが格安で利用出来ます。本当に素晴らしいですよ!
「多読」について詳しく知りたい方はこちら!
Raz-kidsを含め、オンラインの多読システムは幾つかあります。多読は地道な作業で、一見遠回りをしているように見えますが、確実にレベルをあげていくのはとても分かりやすく、自信にもつながる作業です!
え、本当に多読って効果があるの?という方、以下の本から読んでみるといいかもしれません。
我が家は、「小学校5年生でハリーポッターを原書で読む(英検2級レベル)」というのが当面の目標です。頑張りましょう!
↓こちらの本は、多読の説明と、ほとんどが本の総語数とレベルが記載されている本です。
こちらは子ども・小学生に限らない内容で、漫画で読めます。巻末からは自分のレベルが判断出来ます。
コメント